「軟骨がすり減っている」と言われた膝の内側の痛み。鵞足(縫工筋・薄筋・半腱様筋)の筋膜という視点

可動域制限, 身体の悩み

「階段を降りるとき、膝の内側に鋭い痛みが走る」
「椅子から立ち上がるとき、膝の内側が引っかかって伸ばしにくい」

レントゲンで「膝の軟骨がすり減っています。変形性膝関節症の初期です」と言われ、ヒアルロン酸注射や湿布で様子を見ている方は多いものです。それでも「数日で痛みが戻る」「歩くのが怖い」と悩んでいませんか。

膝の内側の痛みには軟骨の変化も関わりますが、それだけとは限りません。膝の内側には太ももから伸びる腱が集まる場所(鵞足)があり、その筋膜のこわばり・摩擦(鵞足炎)も痛みに関わっている場合があると考えられています。この記事では、その視点と、SOIL²の「筋膜セラピー」の考え方をご紹介します。

はじめに大切なこと:膝の内側の痛みには、変形性膝関節症・鵞足炎のほか、半月板や靭帯の損傷、関節リウマチなど、医療機関での診断・治療が必要なものもあります。膝が大きく腫れる・水がたまる・急にガクッと崩れる・強い痛みが続く/悪化するときは、まず整形外科にご相談ください。すでに受けている注射やお薬などの治療は、自己判断で中止しないでください。本記事は医療行為・診断ではなく、施術の考え方のご紹介です(感じ方には個人差があります)。

1. 膝の内側に腱が集まる場所「鵞足(がそく)」

膝の内側(お皿の下から指2〜3本ほど下)には、太ももから伸びる3つの筋肉の腱が集まって付着しています。

  • 縫工筋(ほうこうきん):太ももの前から斜めに走る筋肉
  • 薄筋(はくきん):太ももの内側を走る筋肉
  • 半腱様筋(はんけんようきん):太ももの裏を走る筋肉

3つの腱が骨につく形がガチョウの足に似ていることから、この場所を「鵞足」と呼びます。これらの腱と骨のあいだのすべりを助け、包んでいるのが「深筋膜」です。

2. 鵞足の筋膜が固まると、膝の内側でこすれやすくなる

歩行や階段の昇り降り、O脚傾向の姿勢などで太ももの内側・裏側の筋膜に負担が続くと、筋膜のヒアルロン酸が固まり、すべりが低下しやすくなります(「高密度化」)。すると、3つの腱がスムーズに滑りにくくなり、膝を曲げ伸ばしするたびに鵞足部でこすれやすくなると考えられています。

鵞足部の筋膜や腱には痛みを感じるセンサーが多く、こすれるたびに「チクッ」「ピキッ」とした痛みにつながる一因ではないか、という見方です。軟骨そのものには痛みを感じる神経が少ないとされ、膝の痛みには軟骨だけでなく、まわりの筋膜や腱なども関わっていると考えられています。

3. 太もも〜鵞足の筋膜に向き合う「筋膜セラピー」の考え方

SOIL²の「筋膜セラピー」は、膝の関節そのものではなく、太もも全体から鵞足部にかけての筋膜のすべりを、やさしく整えることを目指す施術です。次のような視点で、筋膜にはたらきかけます。

  • 太もも内側・裏側の固まった筋膜をゆるめる:縫工筋・薄筋・半腱様筋を包む筋膜の固まったポイントに、ていねいな圧とあたたかい摩擦を加え、固まったヒアルロン酸をやわらげ、すべりを取り戻すことを目指します。
  • 鵞足部の摩擦をやわらげる:3つの腱のすべりが戻ると、膝の内側でのこすれや引きつれがやわらぎやすいと考えられています。
  • 膝の動かしやすさの変化:太ももの筋膜の張力バランスが整うことで、膝が動かしやすく、階段や立ち上がりがラクに感じられる方もいます(個人差があります)。

施術後に一時的な軽いだるさを感じることもありますが、しばらくかけて筋膜のすべりが整っていくと考えられています。

まとめ:膝の内側の痛みに、“鵞足の筋膜”という視点を

「軟骨が減っているから手術しかないのかも」と落ち込む前に。まず医療機関で診断・治療を受けたうえで、あわせて太もも〜鵞足の筋膜のこわばりを整えていくことが、膝の内側のつらさや歩きやすさに関して、ラクさにつながる可能性があります(個人差があります)。

土をやわらかく耕すと根がのびのびと張れるように、固まった太ももの筋膜がすべりを取り戻すと、膝は少しずつ動かしやすさを思い出していきます。膝の内側の痛みが気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。ご来店を心よりお待ちしています。

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※本記事は健康・施術に関する一般的な情報提供であり、特定の効果を保証するものではありません。膝の痛みには、変形性膝関節症・鵞足炎のほか、半月板・靭帯の損傷、関節リウマチなど医療機関での診断・治療が必要なものも含まれます。膝が大きく腫れる・水がたまる・急に崩れる・強い痛みが続く場合は、まず整形外科にご相談ください。受けている注射・お薬などの治療は自己判断で中止しないでください。感じ方には個人差があり、本記事は医療行為・診断に代わるものではありません。

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